岩崎―梅野 新人バッテリー31年ぶり勝利
2014.07.06 Sunday
(セ・リーグ、DeNA0−3阪神、11回戦、阪神8勝3敗、5日、横浜)
若虎でかした!! 阪神のドラフト6位・岩崎優投手(23)
=国士舘大=が右打者が8人並んだDeNA打線を空転させ、
72日ぶりのプロ3勝目でチーム4連勝。同期のドラフト4位
・梅野隆太郎捕手(23)=福岡大=と、
球団では31年ぶりの新人バッテリー白星をあげた。
貯金を2に戻し、2位広島に2・5差に接近。若い力で夏場を乗り切る。
岩崎が、ヒーローインタビューで表情を崩した。7回5安打無失点の熱投で
4月24日以来、72日ぶりのプロ3勝目。梅野との新人バッテリーの
鮮やかな合作だった。
「やっぱりうれしいです。これで終わらないようにしたい。
今回のような投球を続けられるようにしたい」
最大のピンチは0−0の四回だった。多村の右翼線の打球を
福留が後逸。思わぬ形で一死三塁の窮地を背負った。
バルディリスを四球で歩かせて一、三塁で黒羽根と対峙。
1球目にスクイズを狙われた(ファウル)が、動じない。
2球目の外角スライダーで投ゴロ。二塁に投げれば、併殺だったが、
目に入った走者に自ら駆け寄り、三走をタッチアウト。
なおも二死一、二塁なったが、投手のモスコーソを三ゴロに仕留めて、
自分の力で切り抜けた。
「ホームだけは踏ませないようにと思った」
梅野のリードに応え、強気に内角を攻めた。五−七回は1安打に抑え、
自己最多の131球を投げた。新人バッテリーの先発による勝利は
1983年の10月24日のヤクルト戦(神宮)の御子柴−木戸以来。
和田監督もビックリ、31年ぶりの快挙だ。
「31年ぶり!? 俺、(阪神に)入る前や(85年入団)。
そういう姿をみているのはベンチでもいい光景」と称えた。
開幕5戦目でプロ初登板初勝利。球速以上に速く見える独自の
投球フォームで4月に2勝を挙げた。周囲からは
「5勝は簡単にいける」ともてはやされたが、そこから3敗。
壁に直面した。
苦しい状況で母校、国士舘大の岩下光一コーチ(74)の言葉が
支えになった。同コーチはプロ野球の東映、日本ハムで内野手として
10年間プレーした
「打者の目を見ていれば何を狙っているかわかるだろ」
同時期に一世を風靡した西鉄・稲尾和久(故人)が現役時代に
よく言っていた言葉だという。神様仏様稲尾様とあがめられた
276勝右腕の言葉を授かった岩崎は「余裕があれば
みるようにはしています」と打者を観察するようになった。
懸命に腕を振り、140キロ前後の直球で自身最多の8三振を奪った。
左脇腹の違和感でエース能見を欠く厳しい状況の中、
チームを4連勝に導いた。
「これからもひとつひとつ勝ちを積み重ねていけるように
がんばっていきたいです」
待ちに待ったヤングジェネレーションの台頭に和田監督は
「これはただの1勝じゃない」と手応えをつかんだ。
若い力をチームのガソリンにして、虎が進撃する。
阪神・御子柴と木戸の新人バッテリー初勝利VTR
シーズン最終戦となった1983年10月24日のヤクルト戦(神宮)。
松本工高からD4位で入団した御子柴進はプロ2試合目の登板で初先発。
法大からD1位で入団した木戸克彦は「7番・捕手」でプロ初先発。
御子柴は6回5安打1失点、木戸も2四球を選び、
六回終了時にベンチに下がった。中田良、オルセンの継投で
そのまま逃げ切り、御子柴はプロ初先発初勝利。
このシーズン御子柴は2試合登板、1勝0敗、防御率1・29、
木戸は8試合出場、6打数0安打0打点だった。
データBOX
◎…阪神・岩崎が5日のDeNA戦(横浜)で4月24日の中日戦
(ナゴヤD)以来、72日ぶりの3勝目を挙げた。
チームの完封(3−0)勝利は2日のヤクルト戦(甲子園、○1−0)
以来で今季9度目
◎…4連勝は今季3度目で4月18−22日以来。
和田監督就任後の最長連勝は6で、2013年に2度、
14年に1度記録している
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