ぶち破れ!おれがヤル ! 虎 想い 2019

昨年よりも
偏った選手起用に
来年は期待は持てないかも
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【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】

2016.04.04 Monday

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核弾頭コンビが「超変革」の代名詞に…
高山が好調であればあるほど横田のバント能力向上が急務






 バントしない2番はいいですが、バントのできない2番ではダメです。
金本阪神は開幕カードの中日戦(京セラD)に2勝1敗、
ヤクルト戦(神宮)は1勝1敗1分。高山1番、横田2番という
フレッシュな核弾頭コンビが「超変革」の代名詞になっています。
しかし、高山の打撃が好調であればあるほど2番・横田の役割は
大きいです。1点勝負の中盤から終盤にかけて「バントで送る」
のは基本戦術。「超変革」でもそこは変えてはならないはずです。
2番継続なら、横田のバント能力向上が急務です。

 開幕6試合を終えた段階で、3勝2敗1分。金本阪神の船出は
まずまずでしょうね。本番が始まる前には期待と不安要素が
混ざり合っていたと思いますが、いざ、シーズンに突入して、
“厳しい誤算”と“嬉しい誤算”が両面あったと思いますね。

 まず嬉しい誤算というか、これは首脳陣の期待と計算を
はるかに上回っているのがルーキー高山の活躍でしょう。
開幕から1番に抜擢(ばってき)されるや、存在感抜群の活躍です。

 3月31日のヤクルト戦(神宮)では、相手先発のデイビーズの
来日初球を右翼席に打ち込みました。プロ初本塁打が
初球先頭打者アーチの離れ業です。

 「初めて対戦するピッチャーでしたけど、見ていくよりも
積極的にいこうと思って打席に立ちました。いい形で打てたので
『これはいったかな』という感触はありましたね」
阪神の新人では1998年の坪井智哉以来18年ぶりとなる
「先頭打者&プロ初本塁打」は、両リーグを通じても10人目です。
初球打ちとなれば、新人初の快挙なのです。

 この一発で勢いに乗った高山はこの試合4安打で、打率も
・310。東京六大学で通算131安打の新記録をマーク、
『東六の安打製造機』といわれた資質を見せつけたのです。

 春季キャンプ後半から一軍に合流すると、金本監督から
「直すところがない」と言われた打撃フォーム。それでも、
シーズンが始まれば、他球団の一線級の投手たちが相手ですからね。
そう簡単に結果は出ないだろう…と思われていましたが、
そうした不安視する声は今では全く聞こえてこなくなりました。
このコラムでも高山&横田は将来のためにも「左投手でも
打席を与えるべき」と指摘しましたね。左投手も全く苦にしない
高山を見れば、それもいらぬ心配といえるでしょう。

 しかし、高山が1番打者としてヒットを打ち続け、出塁すれば
するほど一方の不安要素が頭をもたげてきたのです。それは
2番としての横田の適性能力なのです。

 高山が活躍した3月31日のヤクルト戦でも、五回と延長十一回、
一塁に高山を置いた場面で、金本監督ら首脳陣は2番・横田に
バントのサインを出しています。キャンプ以来、走者が出れば
決まって送りバント…という前年までの攻撃パターンを「変革」
するとしていた首脳陣ですが、それもケース・バイ・ケースですね。
1点の重みが出てくる試合の中盤から終盤では、どうしても
スコアリングポジションに走者を送りたいと考えるのが当たり前ですし、
そこは古今東西における基本戦略でしょう
「バントに頼らない攻撃は金本阪神の大きな特徴だけど、
それは試合の序盤とか、点差があるとか、状況が許されての
話だろう。一気に大量点が欲しい場面ならバントで送る必要はないが、
この次の1点が欲しい場面なら迷わず送りバントのサインを出すはずだ」

 シーズン前に阪神OBは話していましたが、先のヤクルト戦などは、
まさに中盤から終盤にかけて1点勝負でした。横田へのバント指令は
「基本戦術」なのです。しかし、横田は二度のバント機会を
いずれも失敗し、確実に走者を送ることはできませんでした。
いずれもドラッグバント的な所作で失敗したのですが、
二軍時代からの横田を知るチーム関係者はこう話したのです。

 「ハッキリ言って、横田は二軍時代にも送りバントを
したことがないはずですね。だから、一軍の緊張した
試合展開の中で、いきなりバントを決めるのは
難しいでしょうね。2番・横田となって最初から
不安に思っていた部分ではあるんです。これはもう、
2番継続ならバント練習を必死でやらせるしかないでしょう」

 過去2年間のファーム時代、横田は将来のクリーンアップを
打つ大砲として育てられたわけですね。今春のキャンプから
オープン戦と打順も7番が多かったはずです。チャンスメーク
というよりポイントゲッターとしての将来像がそこには
あったでしょう。しかし、金本監督ら首脳陣は実戦の中で、
足が速く、ボテボテの内野安打が多い特性に目を付けました。
そこから「併殺がない」2番への抜擢になったのです。

実際、横田の特性はビッグイニングの状況を作り出しています。
高山が出塁して、横田が足でつなぐので、無死一、三塁なんていう
場面が度々、築かれていますね。これは金本監督の狙い通りなのです。
そこから2〜3点を奪うシーンが見られてますね。
「超攻撃型」の金本野球の代名詞になっていますよ。

 ただ、試合展開の中ではどうしても2番打者としての一方の義務が
求められる場面が出て来ますね。それが1点の攻防の時の
「確実な送りバント」なのです。送りバントをしない
野球はいいのですが、送りバントができない野球では、
大事な次の1点が入らないケースも出て来ますね。

 チーム関係者はこう続けました。

 「横田は左投げ、左打ちなので、バントは上達するはずです。
これが右投げ、左打ちだとバントはヘタですけどね。あとは
使いながら訓練するしかないですね」

 高山の出塁率はいいですね。ならば、横田の2番を継続するなら、
バント能力の向上を求めるしかないですね。先を見通すならば、
絶対に必要となるでしょう。

 チームには違う誤算もあります。このコラムで書いた通り、
開幕のメッセンジャーは初戦黒星で中5日の2度目の先発でも
勝てませんでした。一方のローテーションの軸である、
藤浪晋太郎に負担がのしかかります。
でもね、長いシーズンには、さまざまなことが起こり、
悪ければ早めに修正すればいいのです。横田を2番で
継続起用するなら、練習によって2番としてのスキルを
アップさせるだけの話です。バントをしない野球ではあるが、
ここぞではキッチリとバントを決められる野球への成長。
「超変革」でもそこは避けて通れない道のはずですね。



植村徹也

1990(平成2)年入社。サンケイスポーツ記者として、
阪神担当一筋。運動部長、局次長、編集局長を経て
サンスポ初の特別記者。2014年10月1日から
サンスポ代表補佐を兼務。阪神・野村克也監督招聘、
星野仙一監督招聘を連続スクープ。ラジオ大阪(OBC)
の月曜日〜金曜日、午後9時からの「NEWS TONIGHT
 いいおとな」、土曜日午後6時半からの「ニュース・ハイブリッド」
に出演中。「越後屋隊長のコースNAVI!」ではゴルフ場紹介を
サンスポに掲載、デジタルでも好評配信中。

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