陽川、プロ初打席初安打!金本監督「救われた…俺の気持ち」
2016.04.16 Saturday
(中日6−0阪神、4回戦、2勝2敗、15日、ナゴヤD)
敗戦の中で記念すべき一打が生まれた。大卒3年目の陽川(ようかわ)
尚将内野手(24)が五回の守備からプロ初出場を果たし
、七回の初打席で左前打を放った。今季、阪神でプロ初安打を
放った若手は4人目。超変革打線に新たな顔が加わった。
大敗ムードに沈んでいた左翼席の虎党が、一気に沸いた。
3年目の陽川が放ったプロ初安打に歓声が起こり、
チャンステーマが鳴り響いた。完敗の中で灯した希望の光。
気迫の一打で反撃ムードを作り出した。
「必死に食らいついていっただけです」
七回だ。目の前でゴメスが四球を選んで一死一塁。
カウント1−2からの4球目。低めの変化球をとらえた。
うまく左前へ運び、Hランプを灯した。3月25日の開幕戦
(対中日、京セラD)でのD1位・高山俊外野手(明大)に続き、
プロ初打席初安打をマーク。結果は0−6の完敗も、
猛虎にとって、あすにつながる“中身”のある1敗になった。
北條と陽川を途中出場させ、五回の攻撃終了時にヘイグと
西岡を下げた。野手8人中6人が20代になり、平均年齢は
24・8歳。若虎に出番を与えた中で、指揮官が春キャンプから
目をかけてきた2人が快音を響かせた。
「きょうは北條が速い真っすぐを打って、陽川が苦手な変化球を打って。
その2つに関してはよかったところ。救われた…救われたと言ったら
おかしいけど、俺の気持ちがね」と、金本監督は胸の内を明かした。
大阪で生まれ育ち、大阪市内の実家には今も赤星憲広氏のパネルが
飾ってあるほど、根っからの虎党。今岡誠・現2軍打撃兼野手
総合コーチに憧れていた少年は、遠回りしてプロでの一歩目を踏み出した。
金光大阪高3年時の2009年ドラフトで巨人から育成枠で
指名を受けたが、拒否した。周囲に相談した上で、最後は自分で
東農大進学を決めた。「(決断が)よかったと思えるようにしたい」
という思いを胸にバットを振ってきた。1、2年目は2軍生活に
終わったが、新任の金本監督の目に留まり、1軍キャンプに抜擢され
直々の打撃指導も受けてきた。
2軍で5本塁打18打点と結果を出して13日に初めて
1軍昇格を果たし、五回の守備からプロ初出場。六回の三塁守備
では三塁線を破られる二塁打。「アレは無理でした」と悔しがったが、
持ち前の打力を示した。
「あしたも必死に結果を求めていくだけです」
若虎のヤル気が完敗にそがれることはない。
期待の大砲候補の必死さが、チームに新たな勢いを生む。
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