梅野 初スタメン『いい緊張感があった』
2014.04.21 Monday
(阪神8−7ヤクルト、6回戦、阪神4勝2敗、20日、甲子園)
初スタメンを楽しむ余裕があった。ルーキー捕手・梅野隆太郎。
福岡大からやってきたドラフト4位は相当な肝っ玉を
持ち合わせているらしい。
「いい緊張感がありました」
この乱打戦で、なかなか言えない試合後のコメントだ。
「(味方打線に)援護をもらいながらなので、
自分の中では納得いかない」
妥協もしない。反省しきり。かと思えば…。
「思い通りにいかないのが野球ですが、
思い通りにいくように投手を引っ張っていきたい」
強気で頼もしい新人が現れたものだ。
確かに、思い通りにいかない展開だっただろう。
先発・岩田の大乱調ひとり相撲に始まり、バレンティンの
剛弾連発をまともに食らい、ベテラン左腕・加藤は二者連発を浴び、
自身も七回で交代…。それでも、なんとか勝利を
もたらす勝負強さも見せた。
一回に重盗を決められたが、三回には俊足・雄平を
ドンピシャの二塁送球で刺した。ワンバウンドの変化球を
捕球した後に刺したのだから価値がある。
やられっぱなしでは終わらない。
和田監督は「そんなにバタバタしていないし、
ファームで1度岩田と組んだこともって、1度組ませたかった。
いろんな反省点があると思うんで、これからバッテリーコーチが
教えていくと思う」と次への楽しみを口にした。
梅野は「長く使ってもらえる捕手になりたいです」
と誓った。生え抜きのレギュラー捕手が絶えて久しい虎に、
大きな光を与える存在に間違いない。
初スタメンは、その第一歩だ。
梅野 隆太郎(うめの・りゅうたろう)
捕手。1991(平成3)年6月17日、福岡県生まれ、22歳。小2から片縄ビクトリーで野球を始め、中学時は那珂川シャークスに所属。福岡工大城東高では通算24本塁打。福岡大では1年春から全試合に出場。昨年の日米大学野球では代表の主将を務めた。大学通算28本塁打。2014年にD4位で阪神に入団した。1メートル73、80キロ。右投げ右打ち。年俸840万円。背番号「44」
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