ぶち破れ!おれがヤル ! 虎 想い 2019

昨年よりも
偏った選手起用に
来年は期待は持てないかも
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掛布2軍監督が陽川に英才教育「4番打つ重み」

2016.04.05 Tuesday

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先日、ヤボ用があって鳴尾浜球場を訪れた。チームは1、2軍とも
遠征中。残留者はいたもののわずか。昼間、人の子一人いない。
ガランとしたグラウンドを眺めていると、ふと、何やら寂しさを
感じた。主(選手)が留守中の球場に違和感を抱いて帰途についたが、
今回は試合(社会人との交流戦)当日に取材で足を踏み入れてみると、
グラウンドでは選手が所狭しと走り、打ち、守っている。スタンドには
ファンが詰めかけている。やはり活気があっていい。これが私の
イメージの中の球場だ。いつもの雰囲気にホッとした。グラウンドは
ユニホームを着た選手がいて映えるもの、そんな己をよくよく
振り返ってみると、小学生の高学年から野球に携わっている。
御年5月で“77歳”の人間が、少々歪になっていないか
考えさせられてしまった(ニガ笑い)。

 自分のことなど、どうでもいい。そんなことより取材だ。
さてっとー。沖縄キャンプを思い出した。我々、OB会役員で
陣中見舞いに訪れた。その夜、四藤社長はじめ、金本監督らと
一緒に会食した。席上の質問でキャンプに多数参加していた
若手について同監督は「まだ、まだ。そう簡単に1軍の試合
というわけにはいきませんよ」の評価をしていたが、高山、横田、
北條、江越等は現在立派にチーム(1軍)の勝利に貢献している。
監督の評価からすると、その後の彼らの努力は見上げたものだが、
実をいうとキャンプでの紅白戦シートバッティングで先の
選手達以上に目立っていたのが、今回このコーナーに登場する
陽川尚将内野手(24)だった。

 右の大砲候補。持ち味のホームランは出る。しぶとさも見せた。
まだ若い。真面目な性格。ひとつ、ひとつのプレーははつらつ
として元気がある。首脳陣の注目度はかなり高かったが、
わからないものだ。若い選手の本当の真価を見極める
他チームとの実戦(オープン戦、練習試合)プレーにはいって、
ガタッと調子を落とした。疲れからか、それとも意識過剰からか、
もがけば、もがくほどドロ沼にはまっていく。実力の世界だ。
こうなったときに待ち受けていることは、およその見当はつく。
ファーム落ち。「あのときは、正直いって悔しかった」が、
現実は受け止めざるを得ない。まだ、一緒に練習をしていた
同年代の何人かが1軍に残っている。自分が悪いのは
わかっていても腹が立つ。大半は自分自身への腹立ちだが、
この気持ちが己を前向きにしてくれる。

 「悔しかったのは確かですが、それでも、あの時点では
1軍の公式戦開幕までは日にちがありましたので、開幕1軍は
あきらめていませんでした。結果はダメでしたし、現在の調子も
まあまあですかねえ。でも、4本のホームランはしっかり
スイングができていましたので打てたホームランです。
4番ですか……。チャンスでまわってくることが多い。
そこで得点できるかどうかはチームの士気にも関わりますので、
なんとかランナーをかえすバッティングを心掛けています」

 陽川にも意地がある。目下ウエスタン・リーグ公式戦の
全試合に出場。打線の中心“4番”に座っての成績は
49打数、15安打、4ホーマーを放って11打点。
打率は.306。昨年の1シーズンで放った3ホーマーはもう、
この時点で追い越している。他にも独立リーグとの試合で
1発たたき込んでいるし、社会人との交流戦では2試合行って
いずれのゲームでもタイムリー打を打っている。交流戦後は
特守が待ち受けていた。藤本コーチのノックで右に左に動きまわり、
ときにはタイビングキャッチ。間違いなく成長している。
「今年はなんとか1軍のグラウンドに立ってみたい」
(陽川)執念が実るか。現在三塁を守っているヘイグしだい
ではありうる。掛布チルドレンの1人。最後に同監督に
締めくくってもらった。

 「まだ、捉えるべき球をしっかり捉え切れていない。
だから、打ち損じもある。やっぱりストレートをしっかり
捉えられるようにならないとね。4番ですか……。
はずすつもりはありません。4番を打つ重みを
感じることによって、上(1軍)へいってもプラスになるはずですから」

 大きく育てようとしている。OBとしても期待にこたえてほしいね。

【本間勝】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「鳴尾浜通信」)

番号31渡せるスター育てたい/掛布連載・中

2016.03.24 Thursday


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15日にウエスタン・リーグが開幕した。
現役時代
「ミスタータイガース」として活躍し、昨オフ、2軍監督に
就任した掛布雅之氏が、若虎たちをどのように変えていくのか。
当コラムでは同監督を直撃取材した。春季安芸キャンプから
スタートした掛布阪神の「超変革」を3回連載で追う。

**********

 チームの現状は−。と言ってもファームに1軍で活躍できるほど
実力の伴った選手はいない。基本は若手育成の場。要するに
チーム作りの原点なのだ。確かに素質ある選手の集団だが、
この中にひのき舞台で躍動するまでのレベルに至るのは
ほんの一握り。育成の主たる訓練は反復練習の継続。根気が勝負だが、
今季の阪神は少々事情が違う。見通しは明るいと見た。

 それは若手の成長である。2年前に掛布DCが就任してから、
目をかけてきた、“掛布チルドレン”が、キャンプ、オープン戦で
大いに頑張っている。3年目の横田をはじめ北條、江越、緒方と
いった選手の活躍が目立った。中にはファームに降格した若手も
いるが、2軍の高知・安芸キャンプで手がけた新人の高山が、
いまや開幕1軍のレギュラーを狙えるほどの力をつけている。

 掛布監督は「若い選手が頑張ってくれているのはうれしいね。
まだ、この先はどうなるかわかりませんが、かりに、彼らが2軍に
落ちてきたとしても、昨年より一段階レベルの高いところから
指導していける。そうなれば、おのずとチーム力はアップする
と思いますね」と大いに楽しみにしている。同監督、選手への
アドバイスは決して上から押さえつけるような指導はしない。
スタープレーヤーあがりの指導者は、自分のやってきた練習方法を、
無理矢理に強制する傾向にあるが、選手とより多くの
コミュニケーションを図り、ある時はジョークを交えて
選手目線でアドバイスしている。選手にとっては雲の上の人だが、
そう感じさせないところは現代風の指導者だ。

 理想は…。選手が自分で物事を考えたり、先輩達のプレーを
見て技術を盗み、積極的に実行するようになること。同監督は
実行してきた。本人の話である。現在日刊スポーツの評論家を
している中西太さんに、たっぷり教え込まれたが、その中西さんに
「お前とヤクルトの若松(元監督)この2人は本当に別格だったな」
と言わせたほど。自分から進んで練習に取り組んだ選手の1人だ。
また、先輩からも、自分の目で見て多くを学んだ。その極めつきは
掛布監督が選手としてデビューした当時、チームの4番にどっかと
座っていた田淵幸一氏の存在である。「田淵さんに、4番バッター
というものを学びました」。果たして、何を学んだのか−。

 負け試合のあくる日のスポーツ紙。打線が不振での敗戦となると、
あたり前のように矢面に立たされるのが4番・田淵だった。特に
4番がチャンスに打てなかったとなるとまるで、“戦犯”の扱い。
野球は団体競技でありながら強烈な個人攻撃。かなり厳しい紙面に
なっていたが、それをぐっと我慢して次の試合に備えるのが
4番バッターである。私も、阪神広報担当として数年間
“4番・掛布”を身近に見てきたが、新聞紙上のかなり
激しい批判にも、クレームをつけたことはなかった。
現役引退後“掛布会”なるものが発足。私も退社してから
何度かゴルフ、食事会に出席させてもらったが、この会の
発起人を含め会員は、いずれも当時のトラ番記者だったことが、
掛布が真の4番としてリスペクトされていたことを説明している。

 早急に結果を出せというのは酷だが、OBの1人としたこうした、
何事にも動じない、心、技ともに充実した「掛布2世」を
育ててくれることを期待したい。いま、1軍のオープン戦で
大活躍している横田が成長して1軍に定着するか。はたまた、
オープン戦最終戦で昇格した江越が大きく変身するか。また、
現在ウエスタン・リーグで早くも3ホーマーを放っている陽川が
巻き返すか。そして、新人ながら即戦力としての力を発揮している
高山に北條、緒方も期待大。掛布監督が「いまだにこの背番号
(31)を僕がつけていること自体がさみしい。早くこの背番号
を渡せる選手を育てたい。やっぱり選手がつけないとね」というように、
今季若い選手の中から、「31番」をつけるスターが出現してほしい。
次回も、もう一度監督にアタックしてみる。

鳴尾浜通信

2016.03.17 Thursday

練習前準備から変革…故障者ゼロの理由/掛布連載上


15日にウエスタン・リーグが開幕した。現役時代
「ミスタータイガース」として活躍し、昨オフ、2軍監督に
就任した掛布雅之氏が、若虎たちをどのように変えていくのか。
当コラムでは同監督を直撃取材した。春季安芸キャンプから
スタートした掛布阪神の「超変革」を3回連載で追う。

**********

 「このタイガース(Tigers)の上、下を着たら、
身がぐっと引き締まりますよ。昨年まではユニホームの上着は
なかったし、わりと自由にやらせてもらっていただきました。
責任がなかったわけではありませんが、チーム構成まで
考える立場ではありませんでしたし、ある意味、気持ちの上では
楽でした。でもね、今年は組織の中に絶対いないといけない存在です
気持ちの持ち方は、去年と今年では全然違います」

 掛布雅之2軍監督のスタートは安芸キャンプからだった。
同市営球場は入団時からみっちり鍛えあげられた場所。
自分の現役時代を思い出し、さぞや厳しいキャンプになると
思われた。グラウンドでの掛布といえば、若い頃は常に先頭を
切って走り、スターに成長してもユニホームはいつも泥まみれだった。
特打、特守は目が離せない。当時はまだ現在ほど施設が整っていない。
掛布の特打となると大変。同球場に来場する通路は、ライトフェンスの
後方から坂道を登ってくることになっており、フェンス越えを
連発する打球がファンに直撃する可能性があって、危険極まりない。
通路を登り切ったところに“危険通報人”を立たせて注意を
していたほど。特守でも大ハッスル。右に左に打球を追って
ダイビングして捕球する。来場していたファンが三塁側のスタンドに
移動。「もうヘバったんかい。しっかり捕らんかい」(ノッカー)
「まだまだ大丈夫や。しっかり打ってこんかい」(掛布)
丁々発止のやりとりにスタンドは大いに盛り上がった。

 タフだった。根性もあった。こんな掛布をイメージしたが、
もうガムシャラな掛布ではなかった。まわりを冷静に見つめ
しっかりした方針を打ち出してキャンプは大成功。故障者を
1人も出さなかったのだからたいしたもの。同監督は
「練習が楽やったのかなあ」と冗談を言っていたが、
故障者“0”は打ち出した方針が功を奏した。
キャンプのひとクールは4日間、その各クール毎に
1日“自主練習”の日を設けた。昼から行われる個別練習を
“自己申告制”にし、特打、特守、ウエート、ランニング等で
何に取り組むかを、トレーナーが出した各選手のメニューから
前日に選手が自分で決めて実行する。ねらいは「やらされる」
のではなく、自分から「やる」という責任を持たせることにあった。

 普通に考えると、選手が楽な練習の方に走りがちに思われるが、
その点も含めての方針だ。意図を掛布監督に聞いてみた。
「野球の怖さを知ってほしいからです。答えはすぐ出るわけでは
ありませんが、我々がなんぼ口を酸っぱくして言っても、
体験してみないとわからないと思うんです。だから、
やりたいこと、やらないといけないことを自分で考えて、
自分から進んで練習に打ち込むことです。野球はですねえ、
自分に強くならないといい選手にはなれませんから」。
要するに、与えられた自主練習で楽をするものなら決して
いい結果は出ないということ。その怖さを自分で体験する
ための方針(自主練習)なのだ。

 トレーナーの協力もあった。自主練習のメニュー等々中心に
なって発案し、実行に移した鎌田一生トレーナーに話を聞いてみた。
「各選手ごとに、その時点で体が疲れている場所は違います。
ですから、選手によって筋肉などの疲労度が高い箇所を避けて、
多少の余裕があるところを鍛えるようにしました。無理をすると
ケガにつながりますからね。掛布監督がこういう日を設けて
くれましたので、我々は大いに助かりました。故障者が
出なかったキャンプなんて初めてです」と語ってくれた。
もうひとつある。練習前のアップをするその前に、
さらに30分間の体幹トレーニングを取り入れたのだ。
「体を十分に温め、体がしっかりできあがってから練習に
はいったのも、いい結果につながったと思います。
このトレーニングは今もやっていますし、今後も続けていきます」
(トレーナー)ときっぱり。

 選手にとって故障は“大敵”。スローガンの超変革は
ここでも功を奏している。興味津々。掛布阪神(ファーム)
をもう少し追いかけてみることにした。




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鳴尾浜通信

2016.03.13 Sunday




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これぞ“超変革”阪神タイガースに、かつてなかったプランと直面した。
3月5日(土)の出来事。1、2軍とも今季初のホームグラウンドでの
試合日だった。なのに、金本監督がユニホーム姿で鳴尾浜球場に
やってきた。前日、今季期待の若手・江越をファームへ落とした
ことへの計らいかと思ったが、来場したのが大事な1軍の試合前の
練習時間中。重要な用件であることは見え見え。全首脳陣が
来場の意図を意識した事に意義があった。指導方法の一本化だ。
過去、誰もがわかっていながら実行されなかったのは、
各コーチがそれぞれの持論を全面に出し、どの選手にも
同じアドバイスをしていたところにあった。直々の来場で、
風通しかよくなった。OBとしても大いに期待が持てる行動だった。

 掛布2軍監督と積極的に言葉を交わした。意図は十分以上に
伝わってきた。江越の2軍落ちをきっかけにして本人(金本監督)
がわざわざ出向いて、自らの行動によって方向性を知らしめたのだ。
「江越のこともあったが、他にも中谷ら将来楽しみな選手がいるから」
と語っていたが、本音は「指導は1軍と2軍で統一してほしい。
今回も、今までやってきたことを継続してアドバイスしてほしいし、
どういうところが悪くて、どういうところを修正してほしいか、
などを掛布さんと話をしました。期待の選手ですから、
ぶれずにアドバイスしていきたい」からの鳴尾浜である。

 過去の阪神を振り返ってみる。我々の現役時代もそうだったが、
チームには必ず1、2軍に担当コーチがいる。両コーチの指導が
統一されているなら問題はないが、ピッチングにしろ、
バッティングにしろ上半身と下半身の使い方、バランスの取り方など
自分の形を身に付けようと練習するが、選手にとって最も悩み
苦しむのは両コーチのアドバイスに違いがある場合だ。
特に若い選手はコーチの指導に逆らうわけにいかず、
つい気を遣って両方の意見を聞き入れてしまう。
そのアドバイスによってフォームのバランスを崩したり、
はたまた故障につながることさえある。結局は自分の力を
出し切れず球界を去っていく若手を何人も見てきた。
二者択一、自分にあったフォームを自分で選択できる人はいいが、
取捨選択できない選手は意外に多いもの。それだけに
この一本化問題が浸透するならば見通しは明るくなる。

 あとは、1軍にいた選手がファーム落ちを通告された時の
精神状態だ。ハートの強い人、弱い人さまざまだが、
首脳陣に反発して投げやりになるケースは怖い。私にもあった。
後々冷静になって考えてみると、自己中心的なわがままから
生じたもので、果たして江越はどうか。「このファームの時間を
大切にしたいですね。それと、今、自分が何をしたいか、
自分で考えて野球に取り組みたい」と気合十分。
ファーム落ちを言い渡された時は、涙を浮かべて
悔しがっったと聞いた。掛布2軍監督に性格等を
聞いてみると「ハートは強い選手ですから」というから
精神面の心配ない。答えはどう出るか。

 超変革。明るく、厳しく。妥協は許さない等々、キャンプから
厳しさは表面に出し、すでに浸透しつつある。先日の緒方の死球も
肉か骨かをたずねそのまま一塁に。ここ数年シーズン終盤になると
落ち込んでいた、ひ弱なチームが頼もしくなりつつある。
金本監督が打ち出した指導方針も、チーム作りには
大変大事なこと。超変革は一歩、一歩順調にいい方向に進んでいる。
その答えが出るのはシーズン終了後だが、指導方針の一本化。
江越に「2軍へ落としたままではない」ところを見せた
全選手への配慮。金本監督の人間性を見た。見通しは明るい。
選手が信頼してついていける監督と見た。

【本間勝】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「鳴尾浜通信」)

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