ぶち破れ!おれがヤル ! 虎 想い 2019

昨年よりも
偏った選手起用に
来年は期待は持てないかも
<< April 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

鉄人も這い上がった内角の壁…“超変革の師弟”高山、自ら克服せよ!

2016.05.09 Monday

にほんブログ村












内角をどう打つか−。
高山外野手の苦悩を誰よりも知っているのは、金本監督ですね。
打撃不振に陥ったルーキーがぶち当たっている「プロの壁」は
内角球の見極めです。右手首骨折の後遺症からか、腕をたたんで
捌けない影響もあって、ボール、ストライクの見極めが
甘くなるのです。しかし、その壁こそ、監督が若手時代に
味わった苦しみ。対症療法を誰よりも知っているのは鉄人です。
今は若虎が自力で這い上がってくるかどうか、見極めている
段階なのでしょうね。

 チームは一進一退を繰り返しながら、それでも粘り強く
戦っています。金本監督の「若手育成」という路線にブレはなく、
一軍には次々と若い選手が抜擢(ばってき)されていますね。
勝ちながら、育てるというダブルスタンダードは容易な
ことではありませんが、開幕からの状況は、阪神ファンの目にも
「及第点」に映るのではないでしょうか。

 「監督ら首脳陣からは『今はお試し期間』という声が聞こえてくる。
次々と若い選手を起用してみて、生き残ってくる選手は誰かを
試している段階ということだろう。野手では高山俊、横田に始まり、
北條や板山。捕手では原口や岡崎ら昨年までは一軍にいなかった
メンバーを次々とスタメンに送り出しているね。これだけ若手を使って、
それでもチームの成績が急降下しないのはたいしたものだ」

 チーム関係者も、満足そうに話しましたね。
しかし、実績のない若手はずっと好調をキープというわけにも
いかないですね。他球団はそれぞれの長所欠点を研究して
厳しく攻めてきます。抜擢され、結果を出してもそれを
継続できるか否かが、今後の金本阪神のチーム成績にも
影響を及ぼすでしょう。

 そして、今まさに「プロの壁」にブチ当たって苦悩しているのが
ゴールデンルーキー高山俊ではないでしょうか。

 開幕から素晴らしい打撃を見せ、「このままならいきなり
タイトルも狙える」とチーム関係者が小躍りしていた頃、
このコラムでは辛口の予言をしましたね。相手球団との対戦が
一巡した以降、投手の攻め方が変わってくるだろう…と。

 「いつまでも同じ攻め方はないだろう。初球から積極的に
振ってくる外国人選手に対するように初球からフォークとか、
ボールゾーンに投げてくるとか。初球の入り方も変わってくる」

 球界関係者の言葉をお伝えしたはずです。そして、
予言通りに高山に対する相手バッテリーの攻め方は
大きく変わりましたね。初球からウイニングショットを
投げてきたり、ボールから入ってきたり、まるで外国人選手に
対するような配球に変わりました。

 高山の成績にも相手バッテリーとの戦いに苦悩している
現状がハッキリと出ています。5月5日の時点で、
打率・269と3割から急降下。三振が25で四球が5と
開幕直後の勢いは消えました。

特に苦しんでいるのは内角球への対応です。まだカウントが
打者有利で精神的に余裕がある場面では、内角のボール、
ストライクの見極めはある程度、できています。しかし、
追い込まれてからの内角球には選球眼も甘く、ボール気味の
投球に手を出して凡退するケースがよく見られます。

 「相手球団も『高山はインコースが打てない』という分析に
行き着いたんだろう。特に追い込まれてからの内角球には
苦しんでいる。そこをドンドン攻められるから、カウント的に
追い込まれたときは窮屈に打ってしまうケースが多い。
凡退するパターンだね」

 チーム関係者の話ですが、ではどうして内角が捌けないのか。
2つの理由があるといいます。

 まず(1)は昨年の秋に故障した右手首。有鉤骨骨折で、
今年の春季キャンプは二軍スタートになりました。その後遺症からか、
右腕がうまくたためないのでは、という指摘です。
腕がたためないから、内角球に対してはどうしても懐が
窮屈になるのです。

 さらに(2)は左ヒジの使い方。鳥谷ほど極端ではないですが、
高山はトップの位置からスイングする際、左のヒジが体の左側の
内側にはいってしまう…という指摘です。左ヒジは一度、
体の外に出していかないと内角は捌けないだろう−という
球界関係者の指摘があるのです。

 つまり、内角球に対する不安、意識が強いからこそ、
カウント的に追い込まれると、少々ボール気味の内角球
にまで手を出してしまうというわけです。

 「プロの世界は厳しいからね。一度、弱点と知られたら、
そこを徹底的に攻められる。高山も今、そういう状況だ」と
チーム関係者は言いますね。高山は他球団の包囲網を
どうやって抜け出せるか。いや、抜け出せないのか。
「プロの壁」を乗り越えない限り、次のステージには
たどり着けないはずです
ただ、今の高山の苦悩を誰よりも知る人がいる−という
指摘がありますね。それが、金本監督なのです。
ある球界関係者はこう話しました。

 「広島時代の金本も内角が打てなかったんだ。若い頃はね。
だから、他球団は金本に対してインコースを攻めた。内角を
苦手にしていた理由も、今の高山と同じ理屈なんだ。だから、
高山の悩みを誰よりも知り尽くしているのも監督だろう」

 同じ左打者で、同じインコースに弱点を持っていた金本監督は、
その壁を乗り越えて一流打者に成長しました。サクセスストーリー
の出発点が内角球の克服だったかもしれません。なので、
高山が苦しむ理由も、どうすれば乗り越えられるかも
全て体験済みというわけですね。

 「監督は徹底的な肉体改造で、体を強靭(きょうじん)にしたね。
パワーをつけて、下半身を中心にクルッと軸回転できる打撃を
習得した。それが内角を捌ける技術につながった。高山には
まだアドバイスはしていないだろうけど、もっと悩みが続けば、
自身の体験談を話すのではないか」と球界関係者は話しました。

 今はまだ高山が自力でどうするか…観察している段階なのかも
しれません。千尋の谷に突き落とされたライオンの子供が
自ら這い上がってくるのを待つ心境でしょうか。
若手を育てるプロセスのひとつです。高山が内角を見事に
捌けるようになったとき、「超変革の師弟」は
新たなステージに立ったということになるのでしょうね。



植村徹也

コメント

コメントする

トラックバックURL

http://ps5.tblog.jp/trackback/337258

トラックバック

Profile

Category

Archives

Search

このブログ内の記事を検索

Recent Comment

Recent TrackBack

QR Code

Other