ぶち破れ！おれがヤル ! 虎　想い　２０１９

横浜スタジアム　「高校野球・神奈川大会決勝、横浜隼人６-５桐蔭学園」（２９日）

『高校野球』神奈川県の決勝で、阪神のユニホームにそっくりな横浜隼人が桐蔭学園を延長十一回の死闘の末、サヨナラで下し、春夏通じて初の甲子園切符を手にした。

まるで阪神が優勝したかのような、歓喜の光景だった。縦じまのユニホームに袖を通した“ハマトラ軍団”横浜隼人が初の甲子園切符。涙ぐむ水谷監督は「ＯＢ（小宮山）もタイガースさんにお世話になっている。タイガースさんを大事にしてきて良かった」と感無量の様子だった。

　息詰まる接戦だった。名門・桐蔭学園を相手に八回に同点に追いつくと、５-５の延長十一回、２死二塁から与那覇が右前にサヨナラ打。
前夜の阪神のサヨナラ劇を再現したような劇的な勝利だった。

　根っからの虎党・水谷哲也監督（４４）が監督就任時の８９年に、ユニホームを阪神そっくりなものに変更した。自らが阪神ファンというのもあるが、「甲子園に行きたい」という思いがその阪神似のユニホームに詰まっていたのだ。

　何事も阪神を参考にしてきた。例えば選手には金本のような頑丈な体作りをするように呼び掛けたという。「１６０キロ投げることができても故障したら終わり。（選手は）誰もケガしてません」。この日、延長十一回を１人で投げ抜くなど、全試合に登板したタフネス右腕・今岡は、まさに“アニキ魂”を体現したもの。「（監督を）信じてこういう結果になった」と胸を張った。

今年の６月に甲子園で阪神戦を観戦したという水谷監督。今度は自らが率いて甲子園に乗り込む。「小さいころからの目標でしたし。子供たちも私も。そういう思いで（甲子園に）行きたい」。“ハマトラ軍団”が、聖地で本家もビックリの大旋風を巻き起こす。
デイリーから

◆横浜隼人（横浜市）１９７７年創立の私立校。普通科と国際語科がある。生徒数１６５０人（うち女子６３６人）。野球部は学校創立と同時に創部。部員数１０８人（うちマネジャー３人）。女子バレーボール、卓球部も全国レベル。主なＯＢに小宮山慎二（阪神）、鈴江彬（ロッテ）、小山慶一郎（ＮＥＷＳ）らがいる。